今日、空道の稽古は田島選手をろくろにかけて
本人がおそらくなりたい姿に変えようと、
いやそんな、おこがましいから、そうは言わないが
背中を押していく。
ぼくは自分で言いたくないが
本当に、「個性」と胸を張れる要素もなければ、
仕事で大事な役割を果たしているわけでもなく、
飼っている犬でもいれば
食事と散歩の時くらいは彼にとってヒーローになることもあるかもしれないが
それも単なる夢想に過ぎない。
帰宅すると、当たり前の日課かもしれないが、
毎日洗濯をして、夜乾燥させる。
疲れていても、シャワーで汗を流してから眠る。
ちゃんとした人間になりたい。
卵焼きって、どうやったらおいしく作れるんでしょう。
かっこいい男性になるにはどんな習慣を身につけたら。
机の上を穴が空くほどみつめても穴は空かないし
何も思い浮かばない。
でもそれは帰宅後のことだ。
稽古中はまちがいなく、僕たちは空道家、なのである。
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