少数精鋭のわが静岡西道場でも、
一年に一人か二人は新しい仲間を迎えている。
年がら年中募集しているつもりだし、
空道という競技は小競り合いにも役立つ側面があると思うので
普及に努めているつもりではある。
新しい仲間は50代である。
空道を始める年齢としてはとてもいい時期だと僕は思っている。
60代、70代でも、けんかをしているひとたちは
とても多く見かけるからだ。
争いを未然に防ぐ、争いになってもどちらも怪我をせずに制圧する、
というのは空道ならではの技術であると思う。
なによりも目標が持てる。
いずれはみな、空道の未来を背負ってほしいと
僕は本気で願っているのだ。
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先週土曜は、出身の早大準支部のOB交流会へいってきた。
長田賢一大道塾塾長をお迎えした。
全日本選手権へは、自分も含めて多数の選手が出場した支部なので、
ハイレベルである。
マス・スパーリングを数えきれないほどやるのでへとへとになる。
多少痛い思いをしてまで参加したかったのは、
殴り合いを経てわかりあえる関係というものがあるからだ。
飲み会もばかたのしかった。
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もちろん自分でも心身ともに鍛練を怠らないつもりでいる。
ここからは長文。
6月は19本の映画を観た。
◎ツレがうつになりまして(2011年、佐々部清監督) 夫=ツレは規則正しく生きているが、病院でうつ病と診断された。漫画家の妻は彼の愁訴をあまり深刻に受け止めていなかった。会社でも、気力不足なんて誰でもあるんだと、とりあってもらえなかったようだ。落ち目の漫画家である彼女は、担当編集者に読者ページのカットでいいから仕事をくださいと頼む。
◎さまよう刃(2021年、片山慎三監督) 娘を乱暴され殺され川に捨てられた父親が、容疑少年らへ復讐する。三人のうち一人は良心の呵責により彼に機械の音声でほかの二人の少年の消息を告げる。居場所を突き止めた父親は少年を殺す。もう一人の居場所を聞き出して、長野へ猟銃を持って向かう。
◎ゆきてかへらぬ(2025年、根岸吉太郎監督) 駆け出しの女優、長谷川泰子は中原中也と会ったとき滅茶苦茶ぶりがいいと思ったけれど、喧嘩をするときは派手である。そのあと小林秀雄に乗り換える。
◎あの娘は知らない(2022年、井樫彩脚本監督)両親を亡くして一人で旅館を切り盛りしている奈々は、夏が終わって一週間の休業の間に一息つく。休業中の張り紙をだしているのに、若い俊太郎が、亡くなった恋人が泊まっていたから訪ねてきたと言う。サンダーソニアの花束を持つ俊太郎は夜な夜な埠頭へ出ていく。
◎こん、こん。(2023年、横尾初喜監督) 何事も「フツー」な毎日を送る大学生の堀内賢星が夜、公園を通りかがると女性の声が聞こえてきて不穏な気配を察する。泥酔した女子学生と、その友人の女子を自宅アパートで休ませることにさせられる。彼が気になっていた女子学生は恋人がいて、彼はその友人とつきあいをはじめる。「なんでも好き」という彼女に、やがて彼は嫉妬心を抱いてしまい、うまくいかなくなっていく。
◎PERFECT DAYS(2023年、ビム・ベンダース監督) これまで判で押したように朝起きて空を見上げて歯を磨き、公衆トイレの掃除へ出かけるという、同じ毎日だったのが、後輩の知り合いである女性からキスをされて世界が色づく。
◎Cloud(2024年、監督脚本・黒沢清) 廃業を決めた会社が抱えた在庫の機械は、一つ四十万円するのを吉井は現金がほしい経営者につけ込んで買い叩く。全部で九万円。吉井は転売ヤーだが昼間の仕事は、工場でちゃんと生計を立てている。しかし、工場長から出世の打診をされて拒んでから転落を始める。
◎私の男(2014年、熊切和嘉監督、原作・桜庭一樹) 北海道南西沖沖地震が起きた。親とはぐれた九歳の少女・花は避難所の体育館で親戚を名乗る淳悟に連れられていく。「今日から俺はお前のもんだ」と車の中で男は彼女に言った。それから彼女は、実の父の女になった。
◎それでも夜は明ける(2013年、スティーヴ・マックイーン監督) 1841年、ニューヨーク州のサラトガに住むバイオリン奏者ソロモン・ノーサップは、料亭で働く口を見つけた妻と子どもを送りだす。そのあと、二人のスカウトに誘われて歓待され、ワインを飲んで泥酔する。翌朝目覚めると、両手両足に鉄の鎖を巻きつけられ「奴隷だ」と決めつけられて捕らわれの身となる。
◎ソワレ(2020年、脚本監督・外山文治) 和歌山の高齢者福祉施設へ、新宿で活動する劇団が慰安で訪問する。岩松翔太は端役でしか出演経験がないけれど、まだ俳優になる夢をあきらめていない。山下さんという若い女性看護師と出会い、花火へ誘う。山下さんが浴衣を着て楽しそうに準備をしていると実父がやってきた。強い力で押し入られ乱暴されそうになってもみあうなか、山下さんは実父の腹に鋏を突き刺す。そして二人で逃げる。
◎トランボ(2015年、ジェイ・ローチ監督) 脚本家トランボはハリウッド黄金期に第一線で活躍していたが、冷戦の影響による赤狩りの標的となり、下院非米活動委員会への協力を拒んだために投獄されてしまう。ハリウッドでの居場所を失ったトランボは、偽名を使用して「ローマの休日」などの名作を世に送りだし、アカデミー賞を2度も受賞する。
◎放課後アングラーライフ(2023年、城定秀夫監督) 主題歌 #ババババンビ「ミカンセイ」 高校でイジメに遭っていた追川めざしは、父の転勤で港町の女子高に転校する。級友からまたもいじめられるのかと身構えるめざしだけれど、海釣り同好会「アングラー女子会」に誘われる。会員たちといっしょにいるうち、心が満たされていく。
◎茶飲友達(2023年、監督脚本・外山文治) 主人公の女性には母親に対するわたがまりがある。彼女は高齢者相手の売春を斡旋する仕事をしている。ついに摘発され、警察官に「あんたは人の心を弄んでるんだよ」と言われると、彼女は反発する。「違わない、私は世の中の立ち直れない人を守ってる」
◎湖底の美女(1982年、監督井上梅次 ※湖畔亭事件・江戸川乱歩原作) 明智一行は休暇に白樺湖畔を訪れる。そこで画家一族が遺産相続のトラブルから連続殺人を起こす。
◎π(1998年、ダーレン・アロノフスキー監督) なんでも数式や惑星の動きで解けると考える男マックスは株式市場にも法則があると考えていたが、株式市場予測最中にコンピュータがたくさんの数字を吐き出して壊れてしまった。彼の師は張り詰めていてはいけない、息抜きが必要だと告げる。しかし彼は解き明かすべく216桁の数字の秘密にとりくむうち、幻覚にとらわれてしまう。
◎愛に乱暴(2024年、監督・脚本:森ガキ侑大) 二世帯住宅で暮らす桃子は、結婚して八年だが、夫に不倫の気配を感じとる。思い詰めた奇怪な言動だとまわりに指摘されるけれど、百子のほうがまともに見えてくる。
◎戦国自衛隊(1979年、齋藤光正監督) 結末が意外だったのは、戦国時代に跳んだ自衛隊員たちが当初、昭和に帰りたいと言っていたのに、果たせずに終わったからだ。仲よくなったはずの戦国武将・長尾景虎に、最後は意外な行動を取られてしまう。
◎狂覗(2017年、監督 藤井秀剛) 中学生教師が瀕死の状態で発見された。犯人は生徒であると目星がつけられる。科学教師の森は、生徒が体育の授業で教室にいない間に荷物検査を行う。
◎あまろっく(2024年、監督・原案・企画:中村和宏) 父の再婚した相手は二十歳の女性で、父の娘である優子よりずっと年下だった。一緒に過ごすうち、父が亡くなり、二人を繋ぎ止めていたものがなくなったように思えたけれど、優子は海外赴任した婚約者から離れて帰国する。
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読んだ書籍は以下の四冊。どうしても一冊は漫画になる。
太陽のあくび(有間カオル著)
別冊家庭サスペンス2月号依存する女たち(漫画)
方舟を燃やす(角田光代著)
暗黒の羊(三輪和音著)
一か月に8回、空道の定時稽古をして、1日は審査会へ向かい、週末は10km走り、
19本の映画を観て、4冊の本を読む。
高校を卒業して大学受験に失敗してから
一年間、毎日休まずに12時間から14時間受験勉強に費やした。
なにかしら自分が変わろうとしたら、
ちょっとスパルタ式にやらなければならないと思う。
これでもまだ、ほかの人はもっと自らの知力や体力を鍛えているのだと、
僕は知っている。
浜松へ帰ってくると
ベランダのサボテンに花、みたいなものがついていて
うれしくなる。
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