「灼熱」(葉真中顕著)を読む。
ブラジル移民の歴史の中には悲劇が存在する。
1991年、八十歳の老婆が悲劇の生き証人だと聞いた男がブラジルまで訪ねていって聞いた話である。
彼が会った、地元で呪術師と言われる老婆は、ブラジルに渡った日本人同士がいがみあって殺し合った悲劇を語った。最初はとても仲がよかったのに。
第二次世界大戦で日本が敗戦したことを信じようとしない移民村のひとびとや、
村の有力者一家をねたんで排斥しようとするひとたちは、
そのまま現代の日本社会でも通用する小競り合いを思い起こさせた。
他人を利用しようとする男も、
快楽に溺れる女も、
その快楽にぶらさがる男も、
みんな自分の気持ちを抑えつけずに生きようとしていた気がする。
臆病なぼくはどうかというと、
ただ自分の心の中に起きる出来事をみようと努めている。
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土曜日は朝から空中の大気を裂くような音が聞こえていて、
風の強い浜松でも特に強いのかと思って外を眺めた。
強いどころかそよ風である。
風の強さの原因などは、そのあと特に気にならなくなってしまった。
半袖ででかけられる今季最後の日、とテレビの天気予報で聞いたので、
15kmを走りにいく。
その途中で、風きり音のもとがわかったのだった。
上空を飛ぶ飛行機は、浜松市民ならすぐに思い当たる。
ブルーインパルスである。
帰宅後調べたら、日曜に浜松エアフェスタが航空自衛隊浜松基地で開催されるということで、
前日の演習をしていたのだった。
曲芸飛行が、ランニングの途中で見られ
思わずパイロットに手を振ってしまう。
見ていたら、描く模様に驚く。
こんなものはついぞみたことがなかった。
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今日の稽古は三人で。
平和をもとめるからこそ、
空道という総合格闘技の練習をしているのだと
改めて思う。
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