ふつうでありたい人こそが反逆者

 朝、団体が集うところへ出て

「おはようございます」と挨拶すると、

ほとんどのひとが顔も上げずに無視したり、不快な表情をしたり、

〈落ち着け〉と成熟ぶるんですけど、

僕にはみんな幼稚に見えてしかたがない。

 恥ずかしがってばかりで、

無言でいるくせに、

おはようなどとは絶対に口にせず、会うとたちまち

「あれさあ」と昨日の続きみたいに口を開く。

 見渡せばみんな親戚、という環境ならわかるけれど。


 僕の考えるふつう、というのは、

朝会えばおはようといい、目が合えばまた言葉を交わす、

押忍と言ってくれれば互いに武道家だと思うので押忍と応える。

 なれあいなんてぬるま湯につかれるのは

よほど恵まれたひとたちなのだ。


 ただふつうでありたい、と思う人こそが、

現代では反逆者になってしまった。

 きゃきゃ、ひゃひゃ、と笑って、ひそひそ話をするひとたちが

凡庸なひとと見なされる時代になってしまった。

 個性のあるひとたちは美しい。

 子ども、もしくは老人みたいなひとは魅力がない。

 ここでいうのは、子どもと壮年に魅力がないというのとは全然違う。

 むしろ子どもと壮年はすばらしい。

 あくまでも〈みたいな〉ということである。

言い換えれば、未熟もしくは傲岸、

ということであろう。

(社)全日本空道連盟 大道塾静岡西道場

(社)全日本空道連盟 大道塾静岡西道場は静岡駅近くで稽古をしています。 空道は総合格闘技であり、礼節を重んじる武道です。 責任者・門井研は、大学入学から現在まで35年のキャリアがあります。 静岡県空道協会と静岡市空道協会に所属。 空道は、2026年青森県国民スポーツ大会のデモ競技となりました。

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