日中、一時間ほど目を閉じてから開ける。
昼寝というのが正しいのかもしれないけれど、
瞬く間と思えた。
目を開けた時、見知らぬ天井! と思いこみ、
ここはどこだろう、
いっしょに眠っていた弟はどこだろうと慌てて探す。
夏休みの自由研究に、ひとりで行ってしまったのだろうか。
いっしょに行きたかっただに。
識閾をさまよったのはほんの刹那だった。
すぐに「弟は関東にいて僕は一人で故郷へ帰ってきて、
就職したんだな」と思いだす。
顔を洗おうと鏡の前に立つと
小学生らしくない顔つきなので「誰」と思うが
もちろん今の僕である。
もう少年の年齢ではなくなった僕はのろのろと運動着に替えて、
10kmランニングへでかける。
楽しかった少年時代の夏休みはもう訪れない。
今は自分の愚かさに痛みを感じながら、
どうにかできないかと考え考え、走っていく。
走るうちに、暑くて、呼吸も苦しくなって
まわりにあるものに溶けこむ感じがしてくる。
オリンピックで活躍する選手の表情に心が動く。
空道を本当に、オリンピック競技にするなら
ああしたらこうしたらと思案を巡らせる。
明日は空道体力別選手権の、中部地区選考試合が
名張市で開催される。
誰もがふだんの稽古の成果を発揮できますように。
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