明けない夜はないとか
やまない雨はないとかいわれる。
けれどあまりに夜が長いと、
永遠に晩秋から冬が繰り返し訪れるのではないかと
疑う。
でも冬眠の間に、
楽しい夢がみられるとしたら、どうだろうか。
ひとが作っている現実じゃなくて、
自分がみているものの中で暮らすことは
必ずしも独善ではないと思う。誰にも迷惑をかけないのだから。ひとには親切でありたいと思っているのだから。
だからきっと、君は水中から顔を出す。
漂流しつづけたけれど、手の届くところに陸がみえる。
あとすこしは、——もう燃え尽きそうかもしれないけれど、
自分の力だけで泳いでいこう。そこで溺れたとしたって本望である。
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