今は何にも色がついていない気がして、
あるいは、色を失ってしまった気がして、
ということは、
誰にも、ここにいると気づいてもらえないと思う。
そんなときには、早く何かに染まらなくちゃ命の危険だとさえ思い出して
慌てたりする。
空道では、白帯から、青帯、黄、緑、茶、黒帯へと腰に巻く色が
変わっていく。
それは続けていったら本当に自然に、色が変わっていくものだと思う。
急いで何かに染まろうとすると、間違った染色になることがあるかもしれない。
今、ぼくたちは透明なのだから、
時期が来て、色がつくのを静かに待つ。
今夜は4人で、オンライン稽古。
30分だけだけれど、久しぶりに同じ空道家と顔を合わせる。
「元気だったか」と尋ねあうまでもなく、みな帰るところに帰ってきたと思う。
ちょっと不思議だった。
里帰りした気分だったのである。
なるべく長く、みんなが笑顔でいられますように。
そのためにぼくたちはいるつもりである。
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