「マクベス」の名言「明けない夜はない」というのは、
松岡和子氏は「明けない夜は長いからな」と訳したという。
僕などもう三十年くらい暗夜をさまよっている感じがするのだが、
いつか暁光を見られるのか、
それとも遅延とか間延びという気がするだけなのか。
そんなことを考えるのは体が疲れていない時に限ってのことだ。
だから駆けだす土曜の午後四時半。
歩道橋で少しイグアナのまねをしたくなる。
10km走って。
帰ってくる時分には夢枕獏先生の形容された(と思う)、
透明な時間を迎える。
今日の稽古は三人で。
一人でも、サンドバッグのない環境でも
稽古ができるよう、ヘッドギアの上、
自らのフックを打ち込む練習をする。
当然のことながら、強打すると
頭が揺れ、首も痛くなる。
けれどこの自分の痛みは、そのまま他人の痛みだと
この練習は教えてくれる。
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