今日の稽古は少年部が二人、
大人部が四人で身を守るためのうごきを。
つねにぼくが考えているのは、
体力では劣る者がどうしたら大柄な者に伍していけるか
ということである。
鍵を握るのが、顔面を殴られないためのディフェンス、
よけたあとに必ずつけるカウンターアタケ、
足を砕くローキック、
捕まってからのこめかみへの頭突きや
膝蹴りに対するディフェンスとしての一本背負い、
寝技へ持ちこむための投げ、
あとはいかにして関節技、絞め技で制するかである。
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土日は書物を二冊、
映画を一本観て過ごす。
半村良著「聖母伝説」では
バーテンダーの男がのらくらした生活の末に
あいする女性の愛を失いかけて目を覚ます過程で、
傷の治りが異常に早い親友の出生の秘密を知る。
手塚治虫著「0マン」では、
ゼロマンというリスの尻尾をつけた種族が
人類と敵対するのだが、
双方にとっての裏切り者が、
二つの種族を結びつけるべく奮闘する。
今村昌平監督、佐木隆三原作「復讐するは我にあり」では
小倉で仲間を殺して現金を奪った凶悪犯の榎津巌は浜松市で鉄道を降り、
いかがわしい宿に滞在し、京都大学の教授だと偽称して宿の娘と密通する。
カトリック教徒の父と、自分の妻との間柄に不穏なものを感じた榎津は、
父の本性にけだものを見て侮蔑する。
榎津はとうとう、犯人だと知っててかくまってもらった浜松の母娘を殺害する。
聖書を読むと、題名の意味がわかる。人間は復讐などしてはいけないのだ。
裁くのは神なのだから。
あっという間に過ぎていく日々のうちで、
濁流に押し流されないために必死になって毎日、努力する。
多少は苦しかったりするけれども
それは、楽しいものなのだと
ぼくのヒーローは肩を抱いて励ましてくれている。
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